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2011年6月 2日 (木)

すり替え要注意

一昨日の脱原発とイデオロギーで、原発推進派から脱原発にシフトしてきた人々の話が聞きたいと書きました。でもその一方で、もしかしたら少し注意が必要な段階に既に入っているのかな、という気もしています。

何の話かというと「すり替えが怖い」ということです。

実際のところ、これからは新しい原発の建設はもう難しくなるし、何よりも世論が脱原発に向かっていますよね。今後も日本がバンバン新しい原発を建設することは多分ないと思うし、スピードはさておき、脱原発の流れは少しずつ進んでいくのではないかと思います。

実際、大阪府の橋下知事や小泉元首相など、空気を読むのがうまい政治家は、既に脱原発に舵を切っていますよね。個人的には、この記事にはびっくりしましたが。

「原発の安全性発信は過ちだった」 小泉元首相、講演で

まあ、どの面下げてこんなことが言えるのか、という…。5年以上も首相を務めて、原発やプルサーマルを進めていたのは誰ですか。真摯に過ちを認めて反省・謝罪したのであれば、脱原発の強い味方の登場として捉えられるんでしょうが、記事を読む限りでは反省・謝罪の意思はあまり感じられません。これはまさに、平成の無責任男、平成の風見鶏、と見なすべきだと思います。こりゃあ、講演会じゃなくてバードウォッチングですね。

それはさておき、脱原発の流れが期待できる状況において、今後注目すべきなのは、脱原発の中身だと思います。というのは、どんなに良い流れであっても、その中身を都合よくすり替える人が必ず出てくるからです。

これまでも、例えば政治改革がいつのまにか小選挙区制の導入とイコールになったり、行政改革がいつのまにか郵政民営化とイコールになったり。節電がいつのまにかパチンコ屋と自販機叩きになったり(これは現在進行形ですね)、あほみたいな例が嫌というほどありますよね。

要は、耳障りのいい言葉で支持を集めておいて、中身を都合のいい内容にすり替える。その上で「それはおかしい」という人に、守旧派とか抵抗勢力とか名前をつける。私たちがもう、うんざりするほど見て来た光景のはずです。

「脱原発」なんて耳障りがいいので、いかにも利用されそうな言葉だと私は思います。脱原発と言っても急には全廃できないわけで、しばらくは共存する時代が続きます。そんな状況の中、「憲法9条で平和ボケした国が原発を持ったのがそもそも間違いだった。まず憲法を変えて核武装すべきだ」とか「危機管理ができないのが問題だ。憲法を変えて大統領制にすべきだ」とか。ちょっと今はいい例が他に思いつかないけど、私なんかでは思いもつかないようなすり替えの論理が登場する可能性は大いにあるはず。

東電を叩いて手っ取り早く溜飲を下げるのもいいですが、まだ時間的余裕があるうちに、脱原発の中身を勉強しておくべきだと思います。さしあたっては、「抵抗勢力」「守旧派」などの言葉が出てきたら要注意だと個人的には思っています。

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