グラソー・ビタミンウォーター
グラソー・ビタミンウォーター(glacéau vitaminwater®)って知っていますか?最近、よくスーパーなどで売っているペットボトル飲料。こんなPOPとともによく売られています。
気になるのは「色、味、ビタミン。なにかにキクぜ」というコピー。「キクぜ」は普通に考えれば「効くぜ」なんだろうし、「何に効くの?」という疑問を持つ人は多いはず。
実際のところ、この飲料の特徴としては、「ローカロリー」「合成着色料・保存料不使用」という点ともに、何らかの機能性成分が加えられている点にあるようです。例えば「t-style」にはビタミンCとカテキンが入っているし、「wake up」にはビタミンCとカルシウムが入っています。
ビタミンは身体に必要なものだし、カテキンやカルシウムは、機能性成分として注目されているものですよね。きっとコピーを考えた人も、本音では「脂質を分解しやすくする」とか「骨を丈夫に保つ」とか言いたかったところなんでしょう。
ところが、この飲料は清涼飲料水であって、特定保健用食品や栄養機能食品ではありません。結果として、「○○に効く」とは謳えないので、「なにかにキクぜ」という表現になったんだろうと思われます。
ここで注目すべきなのは、「○○に効く」とは謳えないただの清涼飲料水であっても、「なにかにキクぜ」という表現だったら法的にはOK、という点ですね。
たとえ、消費者側が脳内で「何かに効くぜ」と変換したとしても、それは消費者側の責任になってしまうということ。購入する際には「キクぜ、と大きく書いてあるけれど、中身はただの清涼飲料水だ」と理解した上で買う必要があります。
でも、何も考えずに「体によさそう」とか思って買っちゃう人も多いんだろうな、と少し心配です。もちろん、理解した上でおいしく飲むのであれば何の問題もないわけですが・・・。「キクぜ」というのもなかなか考えられた表現ではあります。「のどを潤すのに効く」のは間違いないですしね。
ちなみに、飲まずにあれこれと書くのはフェアではないので、私も一応購入してみました。買ったのは「wake up」というオレンジ色の飲料。味はバヤリースオレンジを水で薄めたみたいな感じでした。
見た目はオレンジ色ですが、オレンジ果汁が入っているわけではないらしく、無果汁です。オレンジフレーバーによるオレンジのような風味と、パプリカ色素とカロチン色素によるオレンジ色を付加した砂糖水、という感じでした。微量のビタミン・ミネラルはもちろん入っているようでしたが・・・。
しかも、これが200円!500ミリリットルの清涼飲料水だったら自販機でも150円で買えるし、スーパーならもっと安いはず。正直、こんなん誰が買うんやろ、という印象を持ちました。なんとなく雰囲気だけで選ぶ人には好まれるのかなあ。
販売者はコカ・コーラ カスタマーマーケティング。言わずと知れた超大手企業がしっかりとマーケティングした上で、「売れる」と判断して大々的に発売したわけですよね。日本の消費者ってそんなにバカなのか、とちょっとがっかりしてしまいました。もしかしたら、清涼飲料水として売りたかったので、あえて機能性成分を少ししか配合しなかったのかもしれませんね。
蛇足ですが、効果・効能の問題はさておき、「キクぜ」という言葉のチョイスはどうなんだろう。なんだか加納典明氏の写真集を思い出してしまいました。あれは「きクぜ!」やったかな・・・。
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