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2016年6月23日 (木)

え、激しく怒ってる?

話題のこのニュースですが・・・。

古市憲寿氏に小沢氏が激怒した問題で討論主催者謝罪

ネットで見てみたんですけど、これで激怒ってことになるの? 小沢氏は的外れな質問をされても怒ることもなく、ごく普通に返していると思うんですが・・・。

形だけの謝罪のあとは確かに不快感を表しつつたしなめていますが、それにしても「激怒」という表現は合ってないと思う。激怒っていうのはこういうやつを言うんじゃないかと。でも、この記事だけじゃなく、結構いろんなところで「激怒」って書かれてるんですよね。

それで思ったこと。

うちにはテレビがないのでバラエティ番組はめったに観ないのですが、それでも「ひな壇芸人」と呼ばれる人たちのことは知っています。たまに病院の待合室なんかでバラエティ番組を見ると、みんな司会者に振られたら瞬時かつ見事におもしろい返しをしていて、すごいなーと感心してしまいます。

いまのテレビはそういう時代なんでしょうね。とにかく瞬時に、見ている人の想像を上回るようなおもしろい返しができないと生き残れないし次がない。人気や生活にも直結するわけだろうし、まさに戦場のような場所なのでしょう。

で、今回の小沢氏ですが…。普段テレビを観ない私にとってはごく普通の返しだと思ったんですが、バラエティ番組の返しを見慣れている視聴者にとってはものすごく違和感のあるものだったのではないかと。小沢氏はテンション低く普通に返したので、見ている人にとっては「お約束」を破棄した「激怒」に感じられてしまったのではないか、と思うわけです。

最近はひな壇芸人さんだけでなく、アイドルやら女優さんやらもみんなこなれた返しをされます。テレビに出る以上、政治家にもそれが求められる時代にたぶんなっていて、だからこそ東国原氏やら橋下氏がもてはやされるんだろうけど…。でも、それってほんとに必要なのかな。別に普通の会話でいいですやん。返しのうまさよりも、当選して何をしようとしている人なのか、それをきちんと考えて選ぶべきだと思うのですが…。

だいたい、最近は「激」とか「○○すぎる」とか「ド○」とか「放送事故レベル」とか安易に使い過ぎです。「ド○」なんて、関西で育ったら私からすると「極端に」というかなり強い意味だぞ。「ドS」なんて、ほとんど命を奪うか奪わないかギリギリのところまでいじめるような人だぞ。軽々しく「ドS」なんて使ってはいかん。普通に「S」ではいかんのか、と強く思います。

ちょっとしたことに「激」だの「ド」だの付けちゃうから、ほんとに深刻な状態になったときに、それを形容する言葉がなくなってしまう。「激激」とか「ドド」とか付けてもピンとこない。「2万%ない」も全然ピンと来なかったでしょう? 言葉のインフレを引き締めないと、深刻度や激しさを適切に伝えられなくなってしまいます。

ちなみに、いま日本国憲法は激激ドドピンチだと思っています。「改憲が争点」って、もう25年くらい前から毎回ずっとそうですよ。少しずつ地ならしがなされていて、いまやっと表に出てきただけです。憲法は理念なんだから一文も変えるとこないですよ。変えたいのなら法律で十分です。本質を見失わずに投票してほしいと思います。

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